かぷニュース

2010年度の『成道会』がおこなわれました。

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12月8日は成道会(じょうどうえ)です。お釈迦さまが悟りをおひらきになられた大変尊い日の今日は、園長、保育士、こども達みんなで、厳粛にお祝いしました。

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成道会とは?

12月8日の『成道会(じょうどうえ)』は、4月8日の降誕会(花まつり:お釈迦様がお生まれになった日)、2月15日の涅槃会(お釈迦さまがご入滅された日)と並び、仏教では大変尊い日です。お釈迦様が『悟りをひらかれた日』にあたります。

現ネパールのルンビニで生まれたシャカ族出身のゴータマ・シッダールタは、(カピラ城から)出家した後、長い長い苦行を経て、35歳の時、菩提樹(ぼだいじゅ)の下で坐禅行(ざぜんぎょう)に入りました。そして12月8日、暁(あかつき)の明星をきっかけに、悟られて、仏陀としてお釈迦様になられたのです。

2009年度成道会より

「悟りとは何か」とは、言葉だけでは到底説明できない(お釈迦様はその人その人に応じた説法を行ったため、その教えは一つに定義されにくい。これを「待機説法」といいます)のですが、極々簡単に言うと、生きることも死ぬことも含め、一切は苦であると知り、あらゆる執着から離れた(解脱した)状態のことをいいます。

法要を行います。

副園長の説明が終わると、年中さんから燭台を持って登場。厳かな雰囲気の中、左右に列をつくると法衣をまとった年長さん達が入ってきました。

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献灯・献花・お供物を捧げて、合掌・礼拝。

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とても丁寧に行う園児達。法要中もずっとまっすぐお釈迦様の方を見すえていました。

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年長さんの進行を見まもる年中さん達。

乳粥に挑戦。

お悟りになる前のお釈迦様は、それまでずっと苦行をおこなっておりました。しかし結局それには意味のないことを悟ることになります。厳しい状況に身を起き続けたお釈迦様だからこそいえる、重たい言葉です。

セーナーニー村のスジャーターという童女から乳粥(ちちがゆ)をもらったお釈迦様は、回復し、安らぎを得るためには『極端』なことは意味をなさないことを知りました。

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乳粥って何?それではかぴらばす成道会の恒例の乳粥をいただきましょう。

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牛乳とお米という簡素なものですが、おいしいといってもりもり食べる勇ましい園児たち。何でも食べるし、文句も言わない姿はさすがですね。

執着を離れる。極端に偏らない。そのために自らに問いかけ続ける...どれも難しいことばかりですが、現代人の生活感に通じる多くの示唆に富んでいますね。

毎年、成道会を通じ、かぴらばす保育園では仏教から生活態度を見直すための機会を設けています。保護者の皆さまも、ぜひお子さんに今日の法要のことを尋ねてみてください。自分自身を振り返る契機になるかもしれません。

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